マスターのひとりごと(インフォメーション)
思春期の子供…何かと口答えしたり、反抗的な態度をとってみたりで親としては戸惑いますよね。
出来れば、素直なままで…そう思うのも無理は無いですが、最近の調査で、親とよく口ゲンカをする子はそうでない子に比べて、薬物使用や未成年飲酒などの非行に走りにくいということがわかりました。
[調査を行った米国バージニア大学の心理学者らは、13歳の男女150人が母親と議論する様子を観察、記録した。親と自分の意見が違っても親の言うことを受け入れる子、口論になっても自分を曲げない子などさまざまだった。
その3年後に彼らの生活実態調査を行ったところ、日頃親に従順な子は、アルコールやドラッグの経験者の割合が高かったのに対し、親に反対されても自分の意見をはっきり述べる習慣のある子は、友人から非行の誘いがあってもはっきり断る傾向が見られた。
また自信を持って自らの考えを話す力のある子は、他者との交渉術にも長けていることが会話分析から明らかになった。
発表を行った同大学のジョセフ・アレン教授は「家庭は他者とのかかわり合いを訓練する場です。思春期の子どもは『議論する力』を持つことで、非行に 流されにくくなります。意見の対立は親には喜ばしくなくても、家族間で培われたコミュニケーション能力が、自分の意見への自信、自立心を育てるのです」と 述べている。
自分の考えを述べることなく親の意見を容れることは、平穏な家庭環境を生むかも知れない。しかしその一方で、人と違う意見を主張するのが苦手、友人の誘いを断って孤立するのが心配でつい流されてしまうという、「受け身」の姿勢をも作るということだろう。
親にとっては従順な子の方が子育ては簡単かも知れない。しかし親の言うことを聞く子が幸せな人生を歩めるとは限らないのだ。一方的な言葉を押し付け たり、子どもの考えを頭ごなしに否定したりせず、日頃から互いの意見を尊重して冷静に意見交換ができる場を作ってあげることが望まれる。]
家庭は他者とのかかわり合いを訓練する場所なんだと親が強く認識して子供と接することで、感情的なやりとりを排除して、たとえその場では対立したとしても子供のコミュニケーションを育てることにつながるのですね。
肝に銘じてゆきたいものです。