マスターのひとりごと(インフォメーション)

2011-10-30 23:09:00
 
 


ハヤシライスの誕生には現在でも有名な本屋さんがかかわっているそうです。その人の名前は早矢仕有的(はやしゆうてき)。若い頃から医学、蘭学、科学などに優れていた彼は、30歳を過ぎた頃にあらためて慶応義塾に入塾。あの福沢諭吉から直接、様々な学問を学んだそうです。

その彼が1867年に店主・丸屋善七と名のり横浜に開業したのが、日本初の洋書輸入販売店「丸善」です。

彼は店に、多くの若い小僧たちを雇い入れ、昼は仕事、夜は別名丸善大学と呼ばれる夜学を設け、自分の学問の知識を教えていました。

そんな昼夜を忙しく動きまわっていた彼らの食事は時間もまちまちで、いつも悩みのタネだったそうです。

「そんな中でも食べられる食事はないものか?」と早矢仕は思案し、そこで思い出したのが、福沢諭吉らと食べたことがあるビーフシチューでした。

彼は、ドミグラスソースベースのビーフシチューを大量に作り、それを1皿のご飯にかけて食べることを思いついたのです。

小僧たちが食べたい時に温め直せばよく、スプーンで食べられるから勉強しながらでもOK。1皿で済むから片付けも便利。

早矢仕があみだしたご飯、つまり早矢仕ライス=ハヤシライスです。